みなさんは普段、水はよく飲みますか?
「喉乾かないから」「水よりコーヒーやお茶を飲む」「水は味がしないから飲まない」
様々な理由があると思いますが、水は体にとってとても大切です。
これを読んで皆さんが水の大切さを理解し、日常の中で水への意識が変われば幸いです。
水の重要性
体内の中で水分は多くの割合を占めています。
その割合は年齢によって異なるのですが、
子供が70%、成人が60%、高齢者が50%であると言われています。
これだけ多くの割合を占めており、
体から水分が1%の損失で・口渇
2%の損失でめまいや吐き気・食欲減退
そして10%の損失になると痙攣や失神
20%の損失では生命の危機
人は水を一滴も飲まなければ4~5日で命を落としてしまう危険性があると言われています。
しかし水さえ飲めれば、食べなくても1ヶ月近く生きることができるとも言われています。
それほど水は大切であり、人間にとって必要不可欠であると言えます。
体の部位別水分量(重さに対する割合)
では、体内全体での水の割合はわかったが、各臓器にはどれくらいあるのでしょうか?
①筋肉75~80% ②皮膚70% ③脂肪10% |
④内臓 脳:75% 心臓:80% 肺:80% 肝臓:70% 腸:75% 腎臓:80% |
実は、筋肉や内臓は重さの70〜80%が水分です。
水が不足すると、筋肉や内臓に栄養が行き渡らず、
カラカラになってしまい、硬くなったり、歪んだりすることが想像できたでしょうか?
水の役割
続いて水の役割についてお伝えします。
1.物質の溶解
食事の中に含まれる栄養素を吸収しやすい状態に分解し、
水に溶けた栄養素が代謝されていきます。
2.物質の運搬
水分を含む血液やリンパ液は体内の物質を細胞まで運びます。
また不要になった老廃物も尿から排泄していきます。
3.体温調節
水は温まりにくく、冷めにくい性質があります。
水は温度の変化が少ないので、体温を一定に保つことに役立っています。
例えば夏の暑い時や運動の際に汗をかくのは、
体温が上がるのを汗によって放熱しているためです。
水の摂取量
水の重要性や役割はわかったが、
「じゃあどれくらい飲めばいいの?」と思う人もいると思います。
まずは最低限必要な水分摂取量をお伝えします。
1日 kg(体重)×30= mlの水の摂取が必要とされています。
例)50kgの方:50kg×30=1500ml=1.5ℓ
「いつもそんなに飲んでないけど大丈夫ですよ!」という方、
ちょっと聞いて下さい!!
実は上記の水分量は必要最低限の量です。
本来は上記の10倍の量、1日に約15〜20Lもの水が必要とされています。
では、その摂取できてないお水はどのようにして補っているのでしょうか?
水と腎臓
その水を補うために活躍しているのが、「腎臓」です。
足りない水は腎臓でろ過して99%を再利用、1%は尿として外に出ます。
そのため、水が少なすぎると、本来捨てる水をなんとか利用している状態です。
イメージとしては、風呂の残り湯を何度も何度も使っていることと同じ。
あまり良いイメージは湧きませんね…
ここまでくると、綺麗な水を取り入れる大切さが徐々に
分かってくると思います。
そんなに飲んだらトイレの回数が増えちゃうよ…という方
体内に取り入れた水は、筋肉や内臓、脳など様々な部位を循環して、
約1ヶ月後に体外へ排泄されます。
水を飲む量を増やして、たとえ尿量が増えても、それは今まで溜まっていた
本来は不要な水が排泄されているということになります。
重要なのは水を体内で循環させ、不要な水は排泄すること。
水を取る必要性はご理解いただけましたか。
これを踏まえた上で次に水の種類や飲むタイミングをお伝えします。
水の種類について
ミネラルウォーターなどの飲料水の表示で、
「軟水」「硬水」という表記を見かけることはありませんか。
実はこの2つには大きな違いがあります。
それぞれの特徴や違いを理解することで使い分けていきましょう。
この二つを分けるのは「硬度」の違いになります。
<硬度とは>
水の中にどれだけミネラルが含まれているか、その量を表した数値のことを指します。
含まれるミネラルが多いと硬水、少ないと軟水となります。
軟水の特徴
日本の水のほとんどは軟水とされています。
軟水はカルシウムやマグネシウムなどのミネラルの含有量が硬水の比べて少ないですが、口当たりが柔らかく、硬水と比べると飲みやすいと言われています。
味が染み込みやすいため素材やダシを使う日本食に向いています。
硬水の特徴
ヨーロッパや北米などで多く見つかる水です。
ミネラル分を多く含んでおり、のどごしは硬いもののしっかりとした飲みごたえがあります。
硬水は煮崩れを防ぐという特性があるため、
お肉料理が中心の欧米型の食生活には合っていると言われています。
上記から、硬水、軟水の特徴を理解し、使い分けることが必要となります。
人によっては硬水に含まれるマグネシウムの影響でお腹が緩くなる人もいるため、
まずは飲んでみて身体に合うか試してみると良いと思います。
軟水をよく飲む人は、バランスの良い食事でミネラルを補う必要があるといえます。
水を飲むタイミングについて
続いて飲むタイミングについてお伝えします。
あくまで参考として自身のライフスタイルに合わせて調整してください。
注意点としては冷水となると、
内臓への負担がかかるため、常温か白湯での飲水をお勧めします。
また水道水は塩素が含まれています。
水道水自体に含まれる塩素は、害が出ないレベルと言われていますが、
給水管の老朽化や微量な発ガン性物質の検出も報告されているため、
浄水器でろ過した水やミネラルウォーターで摂る方が安全です。
以上が水についての話になります。
それぞれのライフスタイルに合わせて、水の飲む量を確保していただけたらと思います。
読んで頂きありがとうございました。
※内臓疾患(心臓、腎臓、肝臓)、循環器等に何らかの疾患を抱えておられる方は
医師に確認してから実践して下さい。医師から水分制限の指示のある方は対象外です。