ヘルニアによって大変痛みが辛いと、
「早くこの痛みから解放されたい」
という想いから手術が頭によぎるかもしれません。
ヘルニアによって手術することも選択肢になりますが、
そもそも、ヘルニアというのは、自然に寛解していくケースもあります。
この記事では、
一般的にヘルニアが改善していくにはどれくらいの期間がかかるのか、
どのような身体の仕組みでヘルニアが改善していくのか。
この2点をお伝えしていきます。
ヘルニアに関する知識を身につけていただき、
今後、自身の身体の改善計画への参考にしてもらえたらと思います。
▼ヘルニアの回復期間
通常、手術をせずに、保存的な経過を追っていく場合、
最低1ヶ月は、まず期間を見ていきます。
最初の1ヶ月はヘルニアの急性期であることが多く、
ヘルニアの程度が酷くない人はこの1ヶ月の間で、
痛みや痺れが軽減していく方もいますが、
まだ痛みや痺れが強く出ている方もいらっしゃいます。
椎間板を脱出したばかりのヘルニアは、まだ柔らかく、この時期に負担が強くかかると、動きやすいため、神経への圧迫や負担が強くなってしまうことがあります。
次第に固まり安定してくるので、痛みが出始めて強い時は、
安静にして過ごすことが望ましいと思います。
そして、一般的に改善すると言われているのは、
3〜4ヶ月の期間になります。
これくらいの期間を見て、それでも、改善がしない場合は、手術を選択することも視野に入れることがあります。
8割くらいのヘルニアが手術なしでも軽快していくと言われているので、
膀胱直腸障害などの症状が出ていない場合は、
保存で経過を追っていくことが良いと思います。
▼どのようにヘルニアが改善されるのか
ではどのようにヘルニアは改善していくのか。
それには、身体の免疫システムが関係しています。
そもそも、ヘルニアは後方にある靭帯を突き上げて膨張して、
大きくなると、靭帯を破り脱出します。
脱出すると、神経を圧迫してしまい、炎症が起きるので痛みが誘発されます。
これがヘルニアで痛みが出ている機序なのですが、
改善としては、飛び出たヘルニアが退縮方向に向かっていけば、
神経の圧迫が落ち着き、痛みも軽減していきます。
そこで、関係するのが、自身の自己免疫機構です。
身体の中の白血球がヘルニアの飛び出た部分を貧食して消化していくことで、
ヘルニアが退縮していきます。
これが身体の中で起こることで、ヘルニアを手術せずに改善することが可能となります。
身体の経過としても、急性期は脱出したばかりで痛みが強いところから、
ヘルニアが退縮方向に進むにつれて痛みの軽減。
そして靭帯を破らなくても良い程度のヘルニアまで縮小すると日常生活でも問題ない程度に動けるようになっていきます。
このように体には始めから自分で自身の身体を整える仕組みがあるので、
それを利用して症状の改善に向かっていきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。