良く患者さんに、
「先生、これは冷やした方が良いですか?温めたほうが良いですか?」
と聞かれることがあります。
膝が痛み出して、いつもより膨らんでいる膝をみると、
「何かしなくては!」
という気持ちになりますよね。
そんな時はどのようにすれば良いのか。
結論からお伝えすれば、
”状態による”
というような、なんともはっきりしない言い方になってしまいます。
「これではどうすれば良いか分からないよ!」
という声も聞こえてきそうですね。
そうですよね。
しかし勘違いしないでください。
状態さえ見極めれば、冷やすか温めるか方向性が決まります。
そのため、今回はこの基準をお伝えしていきたいと思います。
どちらの対処をすれば良いか悩まれている方は、
ぜひ今回の内容を参考にしていただき、判断してもらえたらと思います。
▼組織は炎症を起こしている?
ではどのように判断していくのかお伝えしていきます。
明確な基準軸としては、
”炎症を起こしているか否か”
この基準になります。
組織が炎症を起こしている場合、
血管が拡張しており、組織液も染み出している状態です。
この状態は、組織同士の隙間も狭くなっており、パンパンな状態です。
体としては、必死に炎症周囲の修復を図っている過程になります。
この修復のプロセスは大切なので、組織の働きは邪魔したくないのですが、
炎症が強いと、周りの組織も必要以上に傷つけてしまい、炎症が強くなってしまいます。
そのため、そういう時は、炎症を最低限に抑える必要があります。
炎症を抑えるとはどういうことなのか、
それは、拡張している血管を閉じていく方向へ作用させるということです。
そして、血管を閉じる方向へ作用させる方法として
”冷やす”ということが有効になります。
以上から炎症が強い時は冷やすことは理にかなっています。
組織が熱を持っている、晴れている、
受賞直後で痛みが強い。
このような時は冷やすことを行ってみてください。
逆に温めることはどのような時にするのかというと、
”それ以外の時”
ということになります。
もちろん、常日頃から外部からの刺激で温める必要はないのですが、
外部から温めたいと思っている時は、組織に慢性炎症があったり、
その箇所の血流が悪くなっていることが考えられます。
そのような箇所であると、血流を良くしていくことで、
老廃物の排出を促したり、組織の修復を早める手助けをしていく必要があります。
そのためには、温めて、血管を拡張させながら血流の流れを良くすることが
有効になります。
以上から、炎症が落ち着き、
組織の循環をより良くしていきたい時。
このような時は温めることをおすすめします。
以上が今回の内容になります。
ぜひ参考にしていただき実践していただけたらと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。